♥ 今回の震災・原発事故の被害に遭われた皆様に心よりのお見舞いとエールを送ります。また事故現場・現地及び避難先の方々ほかのご無事を願います。

ケヤキ   福島県 HP

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放射能問題

   放射能を巡る報道が何かと騒がしい。誰一人として見た人のいない、というか見てもいない物質を、この辺は何Bq、この食べ物は何Bqまで食べて安全、とか決めちゃうんだから人間ってのは傲慢だよねぇ、などと考えてみる。ある人は3000万人が内部被曝の影響で死ぬよっていうし、ある別の人なんかは『いい大人が、何が放射能怖い、だ ! ! 』だって。訳がわからない。放射能心配無用論の方々は、概ね推進の立場の世界の人たちだろうけど、反原発だけど放射能は心配ない派の人もいるかも。しかし、問題はもっと根源的なものだ。安全って事が証明できない以上、もしかして、いやしなくてもきっと個々の生命に関わる話ではなかろうか。先日、広島に事故以前から在住の方の母乳から微量のセシウムが検出されたが、食物に注意されていなかった人だったそうだ。

 

 福島原発放射能漏れについて          琉球大 矢ヶ崎克馬  (ページ中程下)

内部被曝では長期間体内に保持される。この被曝量は無視するべきでない。矢ヶ崎克馬の試算では百万分の1グラム程度の摂取量で1シーベルト程度の被爆になる。マイクロシーベルトどころの話ではない。少量の吸入でも確率的に発がんに結びつくものであり、十万人当たり数十人のがん死亡者を上昇させる。これは10年規模で判明する被曝被害であり、放射性の埃を吸引したことによるのが原因であるということは、患者からの解明では決して追跡できない。ごまかしが効く被曝形態であるが、数としては膨大な被害者群を形成する。

 

福島原発事故による被ばくについて   名古屋大 沢田昭二

 

  今回の原発事故による拡散した放射性物質は酸化物などの微粒子として飛散していると考えられるが,1μm 以下の大きさであれば,呼吸で鼻毛などに遮られないで肺胞を経て血液に達して全身を廻る.その際,放射性微粒子が水溶性あるいは油溶性であれば原子あるいは分子レベルに分解し,元素の種類によって特定臓器に蓄積し,集中した被曝を与える.
 水溶性・油溶性でない場合には微粒子のまま, あるいは幾つかの微粒子に分解して循環し,体内の特定箇所に付着する.1μm の微粒子でも,原理的には数百億個の放射性原子を含むこともありうるので,微粒子が沈着した周辺の細胞は大量の被曝を継続して死滅する.
 特に微粒子が多数のウランやプルトニウム原子核を含む場合にはきわめて高密度の電離作用をするアルファ線を放出するので被曝影響が大きくなる.こうしたことも外部被曝にない内部被曝の特質である.